グローバル化による取引地域の拡大、専門領域の細分化などの影響により、今や多くの企業がパートナー企業や委託先などのサードパーティ(第三者事業者)と協業しながら業務を進めています。ここで問題になるのは、サードパーティとの協業には情報漏洩、コンプライアンス、ESGとの関連など、多様なリスクを伴うということ。これらに対応するため、近年は広範囲にわたるサードパーティ・リスク管理(TPRM:Third Party Risk Management)とレジリエンス体制(組織的適応力)の構築が求められるようになってきました。今回の勉強会にお迎えしたのは、独自のソリューションでサードパーティのデュー・デリジェンス(適正評価)サービスを提供しているムーディーズ・アナリティックスの亀山佳世子氏と草羽宏和氏。人権侵害、贈収賄、経済制裁への対応をはじめとするTPRMやレジリエンス体制の構築と高度化について、最近話題の実例を踏まえつつ詳しく解説していただきました。また、FRONTEO取締役の山本麻理からは、KIBIT Seizu Analysis(キビット セイズ アナリシス)の紛争鉱物デュー・デリジェンス支援機能を活用した「サプライチェーン解析事例」をご紹介しました。
ムーディーズ・アナリティックス・ジャパン株式会社
Japan Financial Crime Practice Lead
亀山 佳世子
特に金融犯罪に係るコンプライアンスの専門家としてコンプライアンス・ソリューションについて、法令等遵守態勢の観点から、実務に基づく助言、提案を行う。 米国留学より帰国後、外資系銀行・証券会社等において15年以上にわたり勤務。主に金融犯罪対策およびレギュラトリー・コンプライアンスやリスク管理および研修業務に従事。
ムーディーズ・アナリティックス・ジャパン株式会社
Director セールスマネージャー
草羽 宏和
15年以上にわたり金融機関・事業会社・商社などへのデータソリューションを提供。 グローバルベースでのKYC・AML/CFT・顧客オンボーディングやデューデリジェンスなどのコンプライアンスチェック管理や海外取引先管理など、海外ビジネスを展開していくにあたって対応が必要となる課題をデータ提供の側面から支援。

株式会社FRONTEO 取締役/AIソリューション事業統轄 兼 社長室長
山本 麻理
広告代理店に入社後、リスクマネジメント会社に在籍。メンタルヘルスケア事業を立上げ、事業計画、商品開発、マーケティング、営業戦略を実行し業界トップシェアへと導く。2014年に同社取締役に就任し、2017年に東証一部上場を実現。2018年12月より株式会社FRONTEOに参画、2020年取締役に就任しAIソリューション事業全域を管掌・指揮。